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コラム

胃アニサキス症について

イカとかサバの刺身を食べた後、数時間して吐き気や胃が痛くなる人がたまにいらっしゃいます。 その原因の一つとして胃アニサキス症があげられます。 アニサキスは魚の中にいる長さ2cmぐらいの寄生虫で、生で魚を食べた時に魚の中に入っていたこの虫が胃壁に食い込むようにもぐりこむことで症状が起こります。
アニサキスは小さい寄生虫なので食べるときに肉眼で見つけるのは難しく、従って「魚が当たった」といっても魚屋さんや調理人に罪はありませんし、 体質も関係しており同じものを食べても「当たる」人と「当たらない」人がいます。
アニサキスは人の体の中では数日間しか生きられないのでいずれは良くなるのですが、それまで我慢するのも大変なので 胃痛の時には内視鏡で虫を摘出するのが最良の方法とされています。
虫も1匹とは限らず、私も一人の患者さんで最高7匹の虫を摘出したことがあります。 この虫は強冷凍や充分に加熱すれば死ぬので、魚を焼いたり炊いたりすれば大丈夫ですが、刺身を食べないようにといってもなかなか難しそうです。 酢でも虫は死にませんし、冬に多い病気です。
生魚を食べて胃が痛くなったら医療施設を受診した方が良さそうです。

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